ごあいさつ

「自画像とは、自分自身の視線に抵抗する顔である。しかし、視線が侵入し、顔が開く。次に、彼はもう一方の視線に呼びかけて、存在の共通かつ特異な謎を解決しようと試みる」
ジャン=リュック・ラングレー著『Rubriques』〜孤独な散歩者より

肖像画は何世紀にもわたって生き残ってきた芸術であり、『モナ・リザ』で有名なレオナルド・ダ・ヴィンチ、ルイ15世の愛妾ポンパドゥール夫人の庇護を受け、多くの作品を残したフランソワ・ブーシェ、そして『ソルカンヴィル夫人』をパステルで描いたペロノー、ヴィジェ・ルブランはマ『リー・アントワネット』、クエンティン・ラトゥールなど、それらは見事に描かれてきました。
フランスの肖像画の伝統は、5世紀以上の経験を受け継いでいますが、今日のメディアではやや軽視されています。
そのため、私たちはこのイベントで、人間の感情、表情、キャラクターを表現するための卓越した技術の探求に基づき、伝統の活力を示したいと考えました。
肖像画のみに特化したこの展覧会は、事実上、人間性とともに生まれた人物表現の偉大な伝統を主張します。
なぜ、人間の顔は私たちを魅了するのか。なぜ、肖像画を描いたり、ペイントしたり、彫刻したり、フィギュアを作ったりするのでしょうか? なぜ私たちは愛する人の写真を保存したいと思うのでしょうか?
他人の顔、視線は、赤子が外の世界と最初に接触するものです。視線によって、私たちは世界や他者を発見することができます。他者の視線が私たちに注がれるとき、私たちを観察主体の位置から観察対象の位置に引き戻します。他者は視線を通して、分身として、私たちと同じ主体として、同じ人間として認識するよう求めます。似ているようでいて常に異なるものは、その多様性で私たちを魅了し、興味をそそります。この国際ポートレイト・サロンには、このような多様性が存在します。

ARTEC会長 フランソワーズ・イカール

■主  催 : ARTEC協会(フランスのロワール地方に本部をおく美術団体)

■会  期 : 2023年11月24日(金)〜26日(日)

■開催時間 : 11:00〜21:00  *24日(金)22:00閉館、26日(日)18:00閉館

■会  場 : バスティーユ・デザインセンター
74 Bd Richard-Lenoir, 75011 Paris

■Vernissage : 11月24日 18:30スタート

■招待出品 :
 ベルナール・ロルジェ(1906-1986)フランス近代表現主義の巨匠)
 ナセラ・カイノウ レジオン・ドヌール勲章、芸術文化勲章を受勲した彫刻家